メッセージ 要旨 福音集会 (学び・福音)

鈴ヶ峰 キリスト 福音館

平成14年10月20日(日)

祝福の約束(贖い)

エレミヤ書32:6-16

32:6 そのとき、エレミヤは言った。「私に次のような主のことばがあった。
32:7 見よ。あなたのおじシャルムの子ハナムエルが、あなたのところに来て、『アナトテにある私の畑を買ってくれ。あなたには買い戻す権利があるのだから。』と言おう。
32:8 すると、主のことばのとおり、おじの子ハナムエルが私のところ、監視の庭に来て、私に言った。『どうか、ベニヤミンの地のアナトテにある私の畑を買ってください。あなたには所有権もあり、買い戻す権利もありますから、あなたが買い取ってください。』私は、それが主のことばであると知った。
32:9 そこで私は、おじの子ハナムエルから、アナトテにある畑を買い取り、彼に銀十七シェケルを払った。
32:10 すなわち、証書に署名し、それに封印し、証人を立て、はかりで銀を量り、
32:11 命令と規則に従って、封印された購入証書と、封印のない証書を取り、
32:12 おじの子ハナムエルと、購入証書に署名した証人たちと、監視の庭に座しているすべてのユダヤ人の前で、購入証書をマフセヤの子ネリヤの子バルクに渡し、
32:13 彼らの前で、バルクに命じて言った。
32:14 『イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。これらの証書、すなわち封印されたこの購入証書と、封印のない証書を取って、土の器の中に入れ、これを長い間、保存せよ。
32:15 まことに、イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。再びこの国で、家や、畑や、ぶどう畑が買われるようになるのだ。』と。」
32:16 私は、購入証書をネリヤの子バルクに渡して後、主に祈って言った。

 預言書の中での不思議な行動がなされる。
世間はばかばかしい行動として捉えよう。エレミヤ自身、所有となる土地がバビロンに攻められてしまうことになることを知っている。
買い取った預言者エレミヤの土地は購入証書によってエレミヤの所有となるが証書は封印されている。
イエス・キリストの救いを考えたとき、このエレミヤの立場と行動は新しい契約の持つ意味を提示する。

 この土地は「価値のない土地」、売り渡すものにとってももはや無価値となってしまっている土地であり、また略奪されることが預言されている最中でエレミヤ自身にとっても希望のない土地のはずである。しかし、この土地を秩序と規則にしたがって買い取ることは神の啓示であり、かつ神の定めた方法によっている。この所有とする土地は希望のない土地であるはずだが、しかし、ここで「証書を保存」する。ここに再び贖う約束があり、約束の確かさが示されている。

エレミヤ書32:42

32:40 わたしが彼らから離れず、彼らを幸福にするため、彼らととこしえの契約を結ぶ。わたしは、彼らがわたしから去らないようにわたしに対する恐れを彼らの心に与える。
32:41 わたしは彼らを幸福にして、彼らをわたしの喜びとし、真実をもって、心を尽くし思いを尽くして、彼らをこの国に植えよう。」
32:42 まことに、主はこう仰せられる。「わたしがこの大きなわざわいをみな、この民にもたらしたように、わたしが彼らに語っている幸福もみな、わたしが彼らにもたらす。
32:43 あなたがたが、『この地は荒れ果てて、人間も家畜もいなくなり、カルデヤ人の手に渡される。』と言っているこの国で、再び畑が買われるようになる。
32:44 ベニヤミンの地でも、エルサレム近郊でも、ユダの町々でも、山地の町々でも、低地の町々でも、ネゲブの町々でも、銀で畑が買われ、証書に署名し、封印し、証人を立てるようになる。それは、わたしが彼らの捕われ人を帰らせるからだ。・・主の御告げ。・・」

 エレミヤ本書はイエス・キリスト(メシア)の救いに焦点を当てている。

 贖いによって買い取ったものは無価値なものである。贖いはこの無価値なものをそのままで残すためにではなく、回復し、神ご自身によって祝福するためにある。この神のみ心、約束された祝福に預かる者は感謝すべきである。役に立たないもの、希望のない土地を買い取ったのは、何のためにか。主の約束が成就するためにである。このために神はエレミヤに贖いの予型の証しを任じた。その働きは自身に利益を供しはしない。ただ、神によって神の祝福(回復)の約束の確かさを私たちに証ししたのである。